季節によって山の景色は変わる。
今の季節だと霧氷や雪原に立つ木々がキレイだ。
春が来ると花々が咲く様子が素敵だ。
夏は太陽の光を浴びた葉や水辺がいい。
もっとも好きなのは秋だ。紅葉もいいが私が好きなのは雲海の景色である。
色濃い秋を霧が覆う時、日本の美しい景色が現れる。
去年11月、京都の宝山で撮ったものだ。
明け方の登山道より木々の隙間から。
早朝は色がなく濃淡のみの景色。それが良い。
日が上り空色が変化すると霧が流れ出す。
木々の間を霧が流れていき、どんどん量が増す。
美しい日本の原風景。
京都府夜久野町の朝である。
このあとこの人里は大量の霧に包まれ、雲海に沈む村となった。
その景色も壮大でいいのだが、うっすらと里が見えるこのタイミングが好きだ。
霧は右から左に流れていて木々の間を音もなく流れていた。
宝山から見る静かな夜久野町の朝であった。
私の斜め後ろから野鳥の囀りが聞こえるだけであった。
後で知ったのだが、ここは有名な撮影スポットだった。ネットで同じような写真がいくつも出てきた。私が奇跡的な瞬間を撮ったと思っていたものは実はここでは日常であったのだ。
この日の写真は良く撮れたと気に入っていたのだが、3枚目はオリジナリティのないものだと知り落胆した。しかし、よくよく考えれば当たり前のことである。この日も雲海を見に登ってきたこの地域の人とすれ違っていたではないか。皆この山の素晴らしさを知っていたのである。
おそらく昭和の時代も、いやもっと昔から江戸時代や平安時代からあった景色。
昔の人もこの景色を綺麗だと感じたのだろうか。きっと感じたであろう。ここに度々訪れた人もいたかも知れない。時空を超えて大昔の人と現代の私が日本の風景美を共感できたかも知れないと思うと今度は嬉しくなった。
山で落ちてるゴミをすすんで拾っておられる方は同じ経験をされたのではないかと思う。未来の人もこの風景を見て感動してほしい。美しい日本の風景美を共感できたらいいなあと思う。私も拾ったゴミを持ち帰るための袋を持つようになった。
京都の夜久野町にある宝山。標高は低いが絶景の見られる山だった。













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